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編集部コラム

業種別CM本数ランキング——CM名鑑で本数が多いのはどの業界か

CM名鑑編集部・公開

CM名鑑に登録したCMを業種別に集計すると、食品・金融・飲料の3業種が上位を占める一方、転職・求人業界は本数こそ中位でも出演者の使い方に特徴がありました。

CM名鑑に2026年10月22日時点で登録した986本のうち、業種別の本数を集計した結果です(全業種を網羅した放映実績調査ではなく、当サイトの登録分の傾向です)。

集計の範囲

本記事は、CM名鑑に2026年10月22日時点で登録済みの986本を、企業ごとに設定した業種タグで集計したものです。登録は編集部が公式情報源(企業の公式サイト・公式YouTubeチャンネル)で確認できたCMを随時追加していく方式のため、ここでの本数は「実際に放映されているCMの総数」ではなく「当サイトが出典付きで登録できた本数」です。登録が追いついていない業種は本数が少なく見えている可能性がある、という前提で読んでください。

業種別の本数ランキング

  • 食品: 137本
  • 金融: 118本
  • 飲料: 105本
  • 不動産: 87本
  • IT: 58本
  • 転職・求人: 57本
  • 日用品: 51本
  • 化粧品: 50本
  • 通信: 47本
  • 医薬品: 38本
  • 外食: 31本
  • コンビニ: 21本

上位3業種(食品・金融・飲料)だけで全体の約36%を占めています。いずれも生活に直結する消耗品・サービスで、競合が多く新商品の投入サイクルも短い業種です。CMの本数が多いこと自体は、その業種内での広告競争が活発であることの一つの目安になります。

編集部の見立てとして、このランキングの上位に食品・金融・飲料という「頻繁に新商品・新サービスが出る消耗品型の業種」が並ぶのは、CM出稿の目的が「ブランドの存在を思い出させ続けること」にあるためだと考えられます。対照的に、自動車(17本)や家電(12本)のような高単価・低頻度購買の業種は本数自体が少なく、1本あたりの訴求密度(スペックや機能の説明)を重視する傾向が、当サイトに登録済みのCMを眺めているだけでも感じられます。もちろんこれは986本という限られた登録データからの印象であり、業界全体の出稿量を正確に表すものではありません。

本数では中位でも、出演者の使い方に特徴がある業種

転職・求人業界は57本で中位ですが、後述する「単独出演か複数人の群像か」という観点で見ると、全業種の中でも際立って複数人の群像型CMが多い業種です(詳しくは「業種別に見る、CMの出演者数のかたち」で集計しています)。本数ランキングだけを見ていると気づきにくい特徴が、別の切り口を重ねると見えてきます。

編集部としては、本数ランキング単体では「競争が激しい業種」までしか分からず、「どういう訴求の仕方をしているか」は別の集計を重ねないと見えてこない、という点を今回あらためて実感しました。今後も業種別の切り口を増やしながら、当サイトのデータでどこまで傾向が読めるかを継続して集計していく予定です。

食品業界で本数が多い理由を1つの例で見る

食品業界が137本と最多になっている背景には、1つの企業が複数の商品ラインで並行してCMを展開していることが挙げられます。例えば味の素は、調味料・加工食品のそれぞれで別々のCMを放映しており、「今日のおいしい味方」篇や「Cook Do」篇のように、商品カテゴリごとに訴求の切り口を分けています。1社が複数商品でCMを並行させる構造が積み重なって、業種全体の本数を押し上げている面があります。これは食品業界に限らず、金融・飲料でも同様の構造が見られます。

ランキング下位の業種について

鉄道(4本)・物流機器(4本)・保険(1本)など、登録数が1桁の業種も複数あります。これは当サイトでの登録が少ないだけで、実際の放映本数が少ないという意味ではありません。CM名鑑は企業の公式リリースと公式YouTubeチャンネルで確認が取れたものから順に追加しているため、業種によって登録の進み方に差があります。今後の追加で順位が変わる可能性がある、という点を踏まえた上でのランキングとして読んでいただければと思います。

この集計を他の切り口と合わせて読む

業種別の本数は、あくまで「どの業種がCMを多く登録されているか」という量の切り口です。同じ986本のデータから、企業ごとに「出演者が1人か複数人か」を見た「業種別に見る、CMの出演者数のかたち」や、「同じ企業・商品を何本も作り続けているか」を見た「同じ企業が何本も作る『シリーズCM』、その作り方の考察」を重ねると、本数の多さの裏にある作り方の違いが見えてきます。たとえば食品・金融は本数が多いものの、その中身(単独か群像か、シリーズか単発か)は業種ごとにかなり異なります。量だけでなく中身の切り口も合わせて見ることで、CM名鑑の登録データからより多くの傾向を読み取れると考えています。業種別の順位は今後の登録状況によって変わっていくため、この記事も定期的に数字を見直していく予定です。

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